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2017.05.08
舌のスジが短い(舌小帯強直症)
こんにちは 高橋デンタルクリニックです.
ゴールデンウイークも終わってしまいました.皆様はいかがお過ごしでしょうか?
今日は舌小帯強直症についてです.
〇舌小帯とは?
舌小帯とは,舌の裏にあるスジのことです.口を開けながら舌先で上あごをなめようとすると,
舌の裏にスジが見えるはずです. これが舌小帯です.
〇舌小帯強直症とは?
舌小帯強直症(短縮症)はこの舌小帯が短い,または,突っ張りが強い状態の事を言います.小児歯科検診に項目があるので,該当するお子さんは必ず指摘されます.
〇舌小帯強直症による症状
舌小帯が短いと,舌前や上に動かすときに突っ張ってしまい,舌の運動障害を引き起こします.
①発音障害:舌足らずは発音になります.適切な処置や訓練で改善します.
②舌癖:物を食べたり,飲み込むときに癖がついてしまうことがあります.適切な訓練を行う事で改善します.
③下顎の成長抑制:科学的根拠はありませんが,成長を抑制するという説があります
④歯列への影響:科学的根拠はありませんが,下の前歯の間が空いてしまうなどの症状が出現します.
〇舌小帯の治療はどうするのか?
乳児期:この時期は治療は行いません.(かつて哺乳障害の原因と言われていましたが,現在は否定されています)
幼児期:言葉を発するようになると,タ行,ナ行,ラ行が舌足らずな発音になります.明かな構音障害がある場合は,3歳時から機能訓練を開始し,5歳時に手術の要否を判定します.5歳以降で手術をしても,適切な訓練を行えば発音の癖は改善すると言われています.
〇舌小帯の手術
通常は局所麻酔で行い,所要時間は15分程度です.舌小帯を切開,伸展し縫合します.
術後の痛みや出血はあまりないことがほとんどです.
低年齢のお子さんだと,怖がったりしてしまうので,適応を判断した上で,ある程度治療が出来る年齢になってから行います.
〇手術は術後が大切
舌小帯伸展術は術後の経過や訓練が最も大切です.手術を行うと瘢痕といって,傷口が縮んで硬くなります.この時期に舌小帯をしっかり伸ばしておかないと,瘢痕化して傷口が硬く縮んだ状態で固定してしまいます.手術をしただけで,舌の運動障害は回復しないことになります.
術後は担当医の指示に従い,舌小帯を伸ばす運動を行う必要があります.
〇舌小帯は伸びる!
手術の適応は上記の通りですが,舌小帯は10歳前後までは訓練を行う事で伸びるという報告があります.
舌小帯を伸ばす舌の運動をしながら経過を見ていくこともあります.
検診で指摘された.舌足らずな発音がある,など気になるときはお気軽に相談してください.
高橋デンタルクリニック
岐阜市,加納,茜部,六条,岐南町, 歯科 インプラント,口腔外科,審美歯科,ホワイトニング,予防歯科,小児歯科