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2016.08.12
歯ぐきの腫れ〜本当に怖い歯ぐきの炎症
こんにちは.高橋デンタルクリニックです.
8月11日から14日まで夏休みをいただいております.ご迷惑をおかけしますがよろしくお願い申し上げます.
夏休みにオリンピックで夏バテ気味になりがちな季節です.
「歯ぐきが腫れた」は体が疲れているサイン
体が疲れてくると,免疫力が低下します.そうなると,風邪をひいてしまったりするなど,体の弱いところにサインが出ます.歯周病や親知らずの周りの歯ぐきは元々慢性的な炎症を起こしていることが多いので,免疫力の低下に伴って,痛みや腫れなどの強い炎症(急性炎)を起こしてくるのです.
歯ぐきの腫れを放置するのは危険!
口は消化器官,呼吸器官の入り口です.口の奥には喉が,更には肺や心臓(縦隔)へとつながっています.口の炎症が広がると,喉(=呼吸や飲食)に影響を及ぼし,さらには肺炎や心内膜炎といった重症の炎症へと波及してしまいます.下手をすると命に関わります.
炎症は早期治療が肝心
通常は歯磨きをよくして,休めば数日で良くなる事が殆どですが,感染した菌が強い.腫れた場所が悪い,体力の低下が著しい...など,悪条件が重なると,炎症はどんどん周囲の組織に波及をしてしまいます.
いつもそのうちよくなるから・・・と,様子を見ているうちに炎症がひどくなってしまいます.炎症の初期であれば数日で良くなったものが,放置したために重症化し,1ヶ月以上も入院なんてことも実際に起こるのです.
20代の男性が親知らずの炎症が肺にまで波及して,「縦隔膿瘍」という命に関わる状態になってしまった症例も報告されています
こんな時はスグに医療機関を受診
□ 腫れや痛みがあごの下や首に至る場合.
□ 腫れが口底部(舌の付け根付近)に及ぶ.飲み込むとのどが痛い.飲み込みにくい,息苦しい感じがする.
□ 腫れや痛みが3日以上継続する場合.
□ 発熱がある場合.または寒気がする場合.
□ 腫れや 痛みのために食事ができていない場合.
□ 糖尿病,肝不全など,免疫力が低下する基礎疾患がある.または,ステロイド,抗がん剤,免疫抑制剤など,免疫力が低下する薬を飲んでいる.
炎症は「原因の治療」が大切
急性症状がおちつくと,痛みや腫れなどの症状は無くなってしまいます.
しかし,この時点では炎症を起こした原因は残っています.症状が無くなると完治したと思って通院を中断してしまう方がいます.
痛みが治まったら歯周病,親知らずなど,原因となった病気の治療を必ず行ってください.(因みに,急性の症状がある場合は,原因の治療(特に歯を抜く,などの外科処置)は原則行いません.腫れて痛いところに更に腫れや痛みを伴う処置を重ねることになり,症状を重症化させてしまうからです.)
原因が治療できていないと,必ずまた急性炎を繰り返します.炎症を繰り返しているうちに菌がどんどん強くなってしまい,病状を悪化させてしまう事があります.
歯ぐきの腫れや痛みは早期治療.そして十分な休息と,栄養のある食事で体力を回復して下さい.
我慢しないで口腔外科専門医を受診しましょう.
岐阜駅スグ,歯科,口腔外科,インプラント
高橋デンタルクリニック