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2016.06.07
唇が腫れた
こんにちは 高橋デンタルクリニック 高橋 誠です.
いよいよ梅雨入りの季節です.
今日は唇の腫れのお話です.唇が何の前触れも無く急に腫れる事もあります.
朝いきなり腫れていると驚きますよね..唇が腫れる病気にはどんな物があるのでしょうか.
■粘液貯留嚢胞
唇の中にある小唾液腺という唾を作る組織が腫れる病気です.子供に多いですが大人にもできます.
水ぶくれの様な物ができる.
触れると唇の中にコロコロした球状のできものがある.
痛みやしびれが無い.
などの特徴があります.多くは1ヶ月程度で潰れて治ってしまいますが,再発を繰り返す物もあります.
治療方法
潰れて治ることもあるので,できて間が無い場合は経過観察をします.
2〜3週間たっても治らない物.再発を繰り返すもの.周囲が硬くなってしまったものは摘出をします.
■外傷
唇をぶつけたり,噛んで傷をつけると数日間腫れます.
また,唇を噛んでいたり,さわり過ぎても腫れます.
歯科治療で麻酔すると唇がしびれますが,これを気にして噛んでいたり,指でなで繰り回していると腫れる事があります.
治療は経過観察です. 数日たつと治ります.但し.噛み傷などの処置が必要な場合があります.
■クインケ浮腫
あまり聞き慣れない病気と思います.原因は様々で,
遺伝性:ごく希です.
アレルギー:薬や食べ物など
物理的刺激:外傷や日光,温熱刺激など,
全く原因のわからない場合もあります.
症状は,突然唇が腫れてきます.腫れ方は唇全体であったり,左右片側だけだったりします.
パンパンになるのでしびれた感じを伴うこともあります.
1〜2時間たつと引き始めて,数日でなおることが殆どです.慌てて病院に行って待っている間に治ってしまう事もあります.
治療
まずは原因の検索.アレルギーの場合はアレルギーを抑える治療を行います.クインケ浮腫はアナフィラキシーの前兆である事もあるので注意が必要です.
■ 腫瘍(できもの)
噛み傷などの物理刺激などが原因でできものができることがあります.できもの(腫瘍)には良性と悪性腫瘍があります.
良性の腫瘍は,コロコロとしていて,1〜2週間たっても大きさに変化がありません.
一方で悪性の腫瘍は1〜2週のうちに大きくなったり.痛みやしびれを伴うこともあります.ご自身でわかるほど変化が大きいのが特徴です.
良性の物は,小さな物は検査をかねて摘出します.悪性を疑う場合は,精密検査が必要となります.
この他,ウイルスによる水ぶくれなどもあります.いずれの場合も,早めに口腔外科専門医を受診する事をおすすめします.
岐阜駅スグ インプラント 小児歯科
高橋デンタルクリニック
高橋 誠(日本口腔外科学会認定 口腔外科専門医)